すのこベッドはマットレスを置く床板に均等な隙間を空けて通気性をよくしたベッドフレームです。使われる木材の種類もいろいろで優れた抗菌作用をもつ木材、吸湿作用のある木材もあります。
すのこベッドは本格的な構造をしたしっかりしたものから、チープなものまで様々です。ここでは後悔しないすのこベッドの選び方と、すのこベッドのメリット・デメリットもチェック。また厳選したおすすめの“すのこベッド”を紹介していきます。
すのこベッドの特徴
すのこベッドは木材を使ったベッドフレームの床板(マットレスを載せるところ)の縦部分に太めの角材を使い、横向きに平たい木の板を並べて固定したものです。
自宅になくてもテレビなどで風呂場の床にすのこが置いているのを見たことがある人も多いと思います。また押し入れや、フローリング床にも「カビ防止」ですのこが使われることがあります。
ベッドで言えば、1枚ものの床板では湿気が逃げる道がなく、湿気が溜まりやすくなることでカビが発生する原因となります。これを防止する役目を果たすのがすこの床です。
すのこベッドのメリット
すのこベッドには通気性だけでなく、他にも良い点があります。
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- 通気性がよくカビ防止になる
- シンプルな構造で掃除がしやすい
- 木材のもつ天然の力がある
- 木の香りで癒される
- 夏は涼しく快適
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通気性がよくカビ防止になる
ベッドの周辺は湿気の宝庫と言われます、特に人の寝汗は要注意。普段汗をかかない人でも睡眠中にはたくさんの汗を毎日かきます。これが湿気となり逃げ道のない湿気が布団やマットレスに滞留します。その結果、不衛生になりカビが生えてしまします。
しかしベッドの床板をすのこにすることで、この湿気(寝汗)が寝具からマットレスへ、マットレスから床下へ抜けていくのでカビの発生を抑えることができるのです。
[voice icon="https://bedselect.jp/wp-content/uploads/2017/04/hakase.png" name="ベッド博士" type="l"]ローベッドのように低いベッドでは、いくらすのこ床にしても湿気が逃げていきません、ある程度床とベッドまでの高さがある方がより湿気が逃げやすくなりカビ防止になるから覚えておいて。[/voice]
シンプルな構造で掃除がしやすい
基本すのこベッドはシンプルです。イメージは天然木が使われたしっかりした作りのベッドフレーム。ベッド床と家の床にある程度の空間(高さ)があるので、掃除機を使ったり、クイックルワイパーなどでも掃除がしやすくハウスダストなど埃もキレイに掃除ができるのでベッド周辺を清潔に保つことができます。
[voice icon="https://bedselect.jp/wp-content/uploads/2017/04/hakase.png" name="ベッド博士" type="l"]木材のベッドのフレームにすのこの床板を置いた状態のもの。通常のベッドと比較すると床板を外すも簡単です。通気性がいいだけでなく、掃除がしやすいので放置になりがちなベッド周辺の掃除が簡単、いつも清潔に保つことができからカビも生えにくいんだよ。[/voice]
⇒部屋の中で布団が干せる 天然木すのこ パイン材 refune リフューネ
画像のベッドはすのこ床がスライド式で簡単に移動できるので、室内で布団を干すこともできるベッドです。これなら掃除が簡単なだけでなく、湿気のたまりやすい布団を清潔に保つこともできます。
[voice icon="https://bedselect.jp/wp-content/uploads/2017/04/hatena.png" name="ハテナちゃん" type="r line"]ハウスダストなど、ほこりを溜めると不衛生になりカビが生えやすくなるのでベッド周りは清潔に保つようにしてね。[/voice]
木材のもつ天然の力がある
多くのすのこベッドは天然木が使われています。天然木にもいろいろな種類があり、木の材質によっても強度や木の持つ天然の効果が違ってきます。
すのこベッドでは全て同じ木材で統一した商品、2つの木材を組み合わせて作られたものもあります。例えばベッドフレームは比較的価格が安く加工のしやすい杉材を使い、すのこ床は湿気に強く吸湿作用のある桐材を使う、このようなベッドもあります。すのこベッドを選ぶ人には木の材質にこだわる人が多いのが特徴です。
すのこベッドのフレーム、床板に使われる天然木は主にこの4つの材。
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- 桐(キリ)
- 檜(ヒノキ)
- 杉(スギ)
- パイン材
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それぞれの天然木がもつ特徴を詳しく見ていきましょう。
桐すのこベッド
桐と言えば桐タンスが有名です。桐は日本の高温多湿な気候に向いた木材、桐の主な特徴は次の3つ。
- 軽い
- 熱伝導率が低い
- 湿気に強い(調湿作用がある)
①日本の木材の中で一番軽いのが桐材です。ベッドやタンスなど大型の家具は一度設置すると重くて移動するのも大変ですが、桐材のベッドなら軽くて移動も比較的簡単に行えます。
②熱伝導率は、熱の伝わりやすさを表すときに使われます。木材の中で桐は熱伝導率が最も低いのが特徴です。分かりやすいものでは金属で熱伝導率高いです。冬場に鉄の手すりやパイプベッドに触るととにかく冷たい、夏場の炎天下にある自動車のボディは触れないくらいに熱い。
難しいことはさておき、熱伝導率は周りの温度がどれだけ伝わりやすいかを表します。
このことから桐は財産を守る木とも言われ、断熱効果が高く燃えにくい木材です。熱が伝わりにくい桐材を使ったベッドは周囲の温度に影響を受けにくいことで、夏場は熱くならず、冬場は冷たくならない年中快適な材料と言えますね。
③湿気に強いと言われます。桐は大気中の水分が増えると、その水分を取り込み、水分が減ってしまうと水分を放出する機能を持った自然の素材です。この作用で湿度を一定に保つ効果があり、湿気やカビに強い木材として古くから桐材はタンスなどに使われてきた優秀な材です。
簡単に言うと湿気やカビに強い木材です。
[voice icon="https://bedselect.jp/wp-content/uploads/2017/04/hakase.png" name="ベッド博士" type="r fb"]湿気のこもりやすい寝室に置くベッドフレームには最適な素材なんだよ。軽くて部屋の模様替えをしたり、ベッドを移動して掃除をしたい女性にもおすすめだよ。[/voice]
檜すのこベッド
⇒国産 宮付き ひのき すのこベッド 高さ調節可能 『香凛 かりん』
檜(ヒノキ)は温泉地へ旅行に行った時に入るヒノキ風呂が印象的です。客室風呂付の部屋、露天風呂に使われるヒノキ風呂はなんとも言えない心地よい木の香りがします。
ヒノキの主な特徴はこの3つ
- 木の香り
- 強くなる木
- 木肌
①ヒノキの木には独特の強気香りがあります。ヒノキ風呂に入って癒された経験がある人なら分る香りですが、全ての人に良いと言えるものではありませんが、多くの人がリラックス効果を得られるヒノキ本来の効果です。
木に含まれるフィトンチッドという成分は疲労回復だけでなく、消臭や防虫効果もあります。
②ヒノキは伐採されてから約200年は強くなると言われる木で寺院などの歴史のある建造物にも使われる強い木材です。その後徐々に強さは下降していきますが、1000年経っても切った時の強度を保つヒノキはとても強い木です。
③ヒノキの木肌は緻密で手触りがよく、芯の部分と周辺の色味が同じでナチュラルな色合いが特徴です。お寿司屋さんのカウンターによく使われる点から清潔感がある木材として古くから親しまれてきた材です。緻密なヒノキは手入れをしていればいつまでも綺麗に保つことができます。
[voice icon="https://bedselect.jp/wp-content/uploads/2017/04/hakase.png" name="ベッド博士" type="r fb"]ヒノキの香りが好きな人には最高に心地よいベッドフレームのい素材と言えます。香りで疲労回復、ニオイで防ダニ、ダブルの効果で良い睡眠環境にしてくれる木材なんだよ。[/voice]
杉すのこベッド
⇒純国産天然木すのこベッド スギ・ヒノキ【BOSQUE+】ボスケプラス
杉は日本で最も多く植林される木で、私達に一番身近な木でもあります。建築用材としてだけでなくいろいろなものに使われる最も需要の多いトータルで優れた材です。
杉材にお主な特徴はこの3つ
- 加工が容易
- 割裂が良い
- 独特の香りがある
①スギ材は木材の中では柔らかい方で、DIYで作る木製品の加工が素人でも容易です。手動のノコギリでも簡単に切ることができるのでお父さんの日曜大工材にもっとも適しているとても身近な材です。
②杉は真っすぐに伸びて大きく成長する木です。材の繊維、縦方向の割裂がいいので、縦方向に繊維に沿って鉈を入れるとパカーンと簡単に割る木材です。薄く加工するのも簡単なため、あらゆるものに使われてきました。
③杉と言えば独特の香りです。どちらかと言うと爽やかな香りで、その芳香のリラックス効果により、心身をスッキリとさせてくれる効果で睡眠にも良い効果があるとされています。
パイン材すのこベッド
パイン材って聞くとなんだかおしゃれな木のようなイメージを持ちますが、日本にも多くある松の木です。日本の松をオア印材と呼びませんが、北米産の松がパイン材と呼ばれます。家具好きの人ならホワイトパインやイエローパインと呼ばれる種を耳にした人も多くいると思います。
パイン材の主な特徴はこの3つ
- 経年変化が楽しめる
- 木目模様が美しい
- 針葉樹特有の香り
①パイン材は油分を多く含む木で年月が経つにつれ(使い込むほど)独特の味わいが出る木材です。使えば使うほど艶っぽい光沢が楽しめる経年変化の風合いが楽しめるのがパイン材です。使い込むほどに艶が出ると言う点では、革で例えるなヌメ革のような感じです。
②パイン材は節の多く木材でも知られます。逆に節のないパイン材は貴重で高値で取引されます。しかしパイン材の節と木目模様は木材の温かみ、優しさを感じられる木として、あえて節や美しい木目模様が見えるようにラッカー塗装をされることが多い木材です。
③パイン材は針葉樹なので木本来の香りが強く、天然木の癒し効果があると言われ人気の木材です。パイン材は家具に多く使われています。
すのこベッドのデメリット
すのこベッドにも少なからず弱点はあります。
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- 冬場は寒い
- ベッド下の収納に注意
- きしみ音
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冬場は寒い
じめじめと湿度の高い梅雨時期、一番汗をかく季節の夏。寝汗を逃がしてくれるすのこベッド、しかしこの通気性がいいことが寒い冬場にはデメリットになってしまします。熱が逃げやすく床からの冷気も流れてくるので、一般的なベッド床と比較すると冬場は寒く感じる傾向にあります。
[voice icon="https://bedselect.jp/wp-content/uploads/2017/04/hakase.png" name="ベッド博士" type="l"]毛布やシーツなど冬用の寝具を使うことで寒さはある程度防ぐことができます。冬場でも寝汗はかくのでベッド周辺を清潔に保つという点では利点が大きいので寒さについては寝具で調節するのがベスト。[/voice]
ベッド下の収納に注意
ベッドの下、デッドスペースはものをしまうには絶好の場所です。収納ベッドもその発想から生まれた家具です。すのこベッドは高さ調節ができるフレームが多く、荷物の大きさに合わせて高さ調整ができる便利さがあります。
ここで注意したいのが、湿気が逃げやすい構造のすのこ。ベッド下に衣類などを収納すると通常のベッドよりも逃げてきた湿気でカビが発生しやすくなります。通気性がいいからと荷物の詰め込みすぎに注意したいですね。
[voice icon="https://bedselect.jp/wp-content/uploads/2017/04/hatena.png" name="ハテナちゃん" type="r line"]湿気の影響を受けやすい大切な衣類の収納を控えるか、密閉性の高いケースに入れてしまうようにしてね。[/voice]
きしみ音
すのこベッドは構造上、1枚や2枚板の床材よりも強度が弱いとされています。強度が弱い(薄い板材や集成材など)すのこ床の場合きしみ音がすることがあります。
またマットレスを使う場合では大丈夫でも、布団を敷いて使う場合は部分的に荷重がかかるので強度(耐荷重)に注意が必要です。布団を敷いて使えるタイプならそれなりも強度も確保されているのでおすすめ。
[voice icon="https://bedselect.jp/wp-content/uploads/2017/04/hakase.png" name="ベッド博士" type="l"]良質なすのこベッドなら強度・耐荷重もしっかりと確保されているので問題ありません。強度が気になる人は布団を敷いても使えるすのこベッドを選びましょう。[/voice]
まとめ
通気性のいいすのこベッドでも絶対カビないということはありません。通気性がいいのでカビが発生しにくいベッドですが、定期的な掃除や除湿対策は必要と理解しておきましょう。
狭いスペースの部屋、寝室では空間がスペースが狭くなりがちです。大型家具や荷物などで部屋全体の通気性が悪くなります、そんな狭いスペースの部屋にもおすすめです。ごちゃごちゃ感のある部屋もシンプルなすのこベッドにするだけで、見違えるほどすっきりした印象になります。
構造がシンプルで軽量なのでベッドの移動も比較的簡単です。部材が少なく組立、ばらしが簡単なので引っ越しの多い転勤族、単身赴任の人にもおすすめ。
通気性が良いだけでなく、天然木の温もりと癒し効果は眠りを快適にしてくれます。自然派、天然素材が好きな人なら選んで損はないベッドです。